フリーランスエンジニアの面倒なところは、すべての手続きを自分で処理しなければならないということだろう。企業に勤めていれば、たとえば社会保険の手続きなどは企業に任せきりにしておけばそれで済んだが、個人事業主として活動するとなるとそうはいかない。年金や保険の面倒な手続きをすべて自分でこなさなければならず、しかも状況によっては保険料などの料金が高くついてしまうということもある。フリーランスエンジニアにとって、そうした保険料の支払いを如何に安く抑えるかということも大切なことだ。とりわけフリーランスとして駆けだしのころは、できるだけ出費を抑えたいところであるし、保険料の負担がフリーランスとしての収支全体に及ぼす影響は決して小さくない。だからといって、仕事獲得だけに気を取られ、健康保険を後回しにしていると後で泣きを見ることになるかもしれない。フリーランスにとっての健康保険は最優先事項と言える。
とりわけ健康保険の保険料で厄介なところは、各都道府県の各自治体で保険料の上限額や徴収方法が微妙に異なる場合があるということだ。ある自治体に所属している場合と、またそことは違うある自治体に所属している場合とでは、場合によっては保険料が年間で20万円近く変わってくることもあり、自分の状況と照らし合わせてよくよく考えなければならない問題なのだ。任意保険を継続するにしても、国保に加入するにしても、まずは自分の保険料がどの程度になるのかということをしっかりと確認しておくことが肝心である。ちなみに任意保険を継続する場合は、退職後から一定期間内に申請をしなければならず、国保との比較や保険料の計算などをそうじっくりできないというデメリットもある。